ビルドアップを安定させた3バックの攻撃参加

そのスタイルを高次元に機能させているのが、イタリア代表MFマルキジオです。ピルロがいた2014-15シーズンまでは、主に中盤のインサイドハーフを担い、豊富な運動量と柔軟なポジショニングでサポート役をこなしていたが、2015-16シーズンは途中から中盤の底に指定されると、シンプルかつ的確なボールさばきでビルドアップを安定させました。

例えば、味方が自陣サイドでボールを奪った時に、下がり目のポジショニングでパスを引き出し、そこから素早く逆サイドに展開してチャンスの起点を作ります。

あるいは前線の手前に引いてきたディバラにグラウンダーの縦パスを通し、そこから追い越す動きでバイタルエリアに進出するなど、シンプルで正確なパスと機動的な動きを組み合わせることで、中盤でボールを失うリスクが少なく、効果的にチャンスを作れる状況を生み出しているのです。

3バックの攻撃参加も2015-16シーズンのユベントスを特徴づけるものとなっています。

ビルドアップ時に3バックを高く押し上げるのは従来からのスタイルですが、左右のセンターバックは相手の守備状況に応じてアンカーのすぐ横まで上がり、高い位置から組み立てに加わります。そこからウェイングバックやインサイドハーフの選手が前を向いてボールを持てば、さらに高い位置まで上がり、フィニッシュに絡むケースも少なくない。

左センターバックを担うキエッリーニは、サイドバックの経験もあり、そうした攻め上がりを得意とする選手ですが、2015-16シーズンは守備のスペシャリストのイメージが強い右センターバックのバルザーリにも攻撃参加への高い意識が見られます。

もちろん3バックの誰かが高い位置まで攻め上がれば、アンカーとインサイドとるなど、攻守のバランスを常に意識しながら、多方向からの攻撃参加で相手ディフェンスの的を絞らせないのですが、新たなユベントスのスタイルとなっています。

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